セルティックFCについてTopへ

 >  サッカ-についての情報
 >  オフサイドはなぜ反則か (平凡社ライブラリー)

オフサイドはなぜ反則か (平凡社ライブラリー)

オフサイドはなぜ反則か (平凡社ライブラリー)

中村 敏雄

オフサイドはなぜ反則か (平凡社ライブラリー)

定価: ¥ 1,365

販売価格:

人気ランキング: 233353位

おすすめ度:

発売日: 2001-11

発売元: 平凡社

発送可能時期:



フットボールは民衆の祭りであり、抵抗運動あった
原初、フットボールは、街の中でボールを奪い合いながら敵陣までボールを運ぶ祭りの行事だった。「祝祭」はコミュニティの絆を強めることが大事だから、勝敗よりも、できるだけ長い時間楽しみが続くことが望ましかった。また、祝祭のフットボールは「無礼講」であり、しばしば強欲な領主や不正な蓄財をしている地主を襲撃する「口実」としても使われた。このようなフットボールは「禁止令」として制約を受けた。パブリックスクールが隆盛となると、街の中や空き地で行われたフットボールが校庭で行われるようになり、次第に競技へと変身し、コミュニティや民衆運動から、勝敗を競うものにかわる。しかし、そのときにも1点先取と長時間享受の伝統は保持された。ゴールに向かいながらボールの前方でプレーするすることを制限する一見不合理なルールの精神は残ったのだ。勝敗を競い、技術を磨くことで失ったものは大きい。フットボールよ原点に返れ!

オフサイドの裏側
「ゴール!」と思って両手を挙げて歓喜を味わう前に、あるいは落胆する前に、選手も主審も観客も、サイドラインのほうに目をやる。そこで副審の旗が挙げられていれば、たいてい「オフサイド」の反則、そして「ノーゴール」の判定が下される。
比較的明瞭なフットボールのルールのなかで、最も難しい(それでも分かり易い)ルールがオフサイドだ。ゴールに直結する場面が多いだけに、判定も重要になるが、常に正確なジャッジを求めるのは困難である。それに、オフサイドがあるとなかなか点が入りにくいということもいえる。では、なぜ、そんなまどろっこしいと思われるルールが存在しているのだろうか。
その答えが、ここに語られている。著者である中村氏はイングランドのフットボールの起源から読み解いている。われわれは、彼の分析から「オフサイドがあると点が入りにくいから、つまらない」というのは、間違っていて、「オフサイドが点を取りにくくしているから、フットボールは面白い」と認識させられる。フットボールにとって、オフサイドはなくてはならないルールのひとつなのである。
フットボール観戦の入門書とは言い難いが、日々更新されているフットボールの移籍情報や試合結果、あるいは平易なルポタージュにはない、フットボールの本質をついた刺激的な書物であることは間違いない。

ブックマークに追加する

関連エントリー

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://uranutes.net/mt/mt-tb.cgi/36451

セルティックFCについてTop >  サッカ-についての情報 >  オフサイドはなぜ反則か (平凡社ライブラリー)



Google