セルティックFCについて

nakata.net〈2001〉

中田 英寿



定価： ￥ 1,365

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発売日： 2002-03-29

発売元： 新潮社

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Webサイト「nakata.net」のコーナー、「Hide's Mail」に掲載された中田英寿の肉筆によるファンへのメールをまとめたのが本書だ。ローマでの不遇から、一転優勝の立役者になるまでの道のり、代表とクラブチームの間で揺れたコンフェデレーションズカップ、パルマへの移籍とチームの低迷までの激動の2001年を、中田自身がリアルタイムでつづっている。書籍化にあたり、小松成美による当時の状況の解説や、CM撮影時を中心としたスナップ写真が収められている。 「頑張っていきましょう?!!」「ん?なぞだ…」と中田独特の軽快な口調で、彼の日々がつづられていく。文章を見ていく限りでは、サービス精神旺盛な普通の青年にしか見えない。音楽やお菓子の話をする姿は、むしろ無邪気と言ってもいいだろう。デルピエロやディ・フランチェスコらサッカー選手たちとの親交や、ベンチやピッチ上でのやりとりもサッカーファンにはうれしいところだ。 しかし、彼を取り巻く環境はきわめてシビアなものだった。ローマでは外国人枠の問題もあり、ベンチ入りさえかなわない時期があった。コンフェデレーションズカップでは日本代表とローマの二者択一を迫られ、パルマでは不振の責任を一身に背負うこととなる。 そんななかで、彼が常に冷静に現状を分析しつつ、苦境を打開してきた姿にはすごみすら感じる。その裏には現実に立ち向かい、決して逃げ出さない強い決意があったことが、本書から読み取ることができる。中田ファンのみならず、人生を戦っていくすべての人に読んでもらいたい。（大脇太一）

葛藤、葛藤、葛藤
ローマ移籍から１年経過した01年１月から、同年12月までの計28通のメール、フリーライター小松成美さんの解説、01年の全試合記録、ローマ＆パルマのメンバー表が掲載されています。この１年だけで、コンフェデレーションズ・カップ、ローマでの優勝、パルマへの移籍と、幾多のターニングポイントがあり、彼自身だけではそれらの問題を解決できないが故の、様々な葛藤がみえます。しかし、同時に、どの様な状況でも現実を直視して、解決を模索している、彼をリアリストであると実感する原点も見えるでしょう。デルピエロも交えた食事の模様など、息抜き(？)するポイントも、多数あります。