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メキシコの青い空―実況席のサッカー20年

メキシコの青い空―実況席のサッカー20年

山本 浩

メキシコの青い空―実況席のサッカー20年

定価: ¥ 1,680

販売価格: ¥ 1,680

人気ランキング: 57279位

おすすめ度:

発売日: 2007-08

発売元: 新潮社

発送可能時期: 通常24時間以内に発送



次回作に期待したい
放送席からの俯瞰した目線による戦記である。「サッカー中継」や「スポーツ中継」など、実況放送についての難しさを克明に綴った文章は、やはりアナウンサー山本浩氏ならではの独自のものと感心させられる。しかし、わたしのような、いちサッカーファンとしては放送席からではなく、目線をピッチのレベルまで落とした、選手個々人や代表チームに対しての深い回想なども聞いてみたかったと思う。もし次回作を書くかれるのであれば、アナウンサー山本浩ではなく、日本サッカーの生き証人、山本浩としての回想を期待したい。たとえば、中田英寿は日本代表サッカー史において、どのような選手と山本浩氏の目には映っているのか。それだけでも聞く価値があると思えてならない。

語り口と編集が秀逸な一冊
NHKのアナウンサー(現在はNHK解説主幹)で主にスポーツを担当し,サッカー中継の第一人者としてサッカーファンならお馴染みの山本浩アナが,自身が中継をした試合の実況席の現場から振り返った手記で,この20年(メキシコW杯の予選からドイツW杯)の日本並びに世界のサッカーを間近で見てこられた想いが詰まった一冊。



この本は,山本アナが実況を担当した日本代表の試合を中心に,その試合をどのような想いや考えで実況を行ったかを綴っているのだが,その行間に実際中継で発した山本アナの実況を再現していて(太字で印刷されている),臨場感たっぷりの構成になっている。この本に載っているほとんどの試合をリアルタイムで観ている自分にとっては興奮がよみがえるし,ついついその実況部分を声を出して真似ている自分がいた。(真似をしても山本アナの再現は難しいのに気付き,やはりプロの技なんだと改めて感じた)



サッカーファンなら誰でも一度は耳にしたことのある山本浩アナの独特の抑揚ある語り口,静と動の使い分け,ある種詩的な表現,サッカーへの愛情などがこの本に語り口として素直に表現されていて人柄が伝わってくる。まだ日本がW杯に出られるのが夢の時代から異国の地での苦労話や日本のサッカーなどの想いを時にはユーモアを交え,時にはシリアスに語り,読み終えるのが惜しいような読後感の爽やかな秀逸な一冊であった。



山本浩の「ことば」とともに20年を過ごせた幸運
『メキシコの青い空』というタイトルは、ピンとくる人とこない人の差が大きいだろうが、あなたが「ピンとくる」派であれば、ぜったいに読んで損はない。85年のワールドカップ・アジア最終予選の韓国戦から昨年のドイツ大会決勝までを、NHKの山本浩アナが実際に放送で発した「ことば」を織りまぜながら振り返った本だ。



 山本さんの実況といえば、「東京・千駄ヶ谷の国立競技場の曇り空の向こうに、メキシコの青い空が近づいているような気がします」といった、ちょっと詩的なオープニングのセリフが注目されがちだが、すばらしいのはそれだけではない。この本を読むと、プレーのなかでとっさに口にしていることばがじつに適確で、完璧なリズムをもっていることががわかる。実況のことばを読むだけで、プレーの場面を頭に描くことができるのだ。たとえば、日本がワールドカップ初出場を決めたジョホールバルで発した次のようなことば。



〈中田。名波、中田が出る。中田が出る。中田が出る。中田の。角度がないが。シュートチャンス。最後は、岡野。あっ、ふかした。頭抱えました、岡田監督!〉



 ことばが動いている。〈中田が出る〉を3度続けたあとで、〈中田の〉と止める。のみこんだことばは何だったか。〈角度がないが〉で再び止める。その瞬間のプレーにかぶせるには、これで十分だったにちがいない。

 

 この本のあちこちで山本さんは、経験から獲得した実況の極意に触れている。〈プレーの最中には、コントロールしながら息を使う。ちょうどスイカの種をはき出すような要領だ。「ぷっ。ぷっ。ぷっ、ぷっ。ぷっ、ぷっ、ぷっ、ぷーうっ、ぷっ」〉。そのうえで〈試合は盛り上げるものではない。それなりの試合はひとりでに盛り上がる〉ともいう。若いスポーツアナは、このことばを大きな紙に書いて机の前に貼っておいてほしい。

 

 試合を終えた日本代表がホテルの部屋で車座になって宴会をやっていた80年代。「オフサイドラインの白い線が私には見えないが」と視聴者が放送中に電話をしてきた90年代。そんな時代を経て、日本サッカーは〈世界〉の舞台へのぼることができた。本書はその20年間をつづったユニークな日本サッカー史であり、その年月を山本浩の「ことば」とともに過ごせたことがどれだけ幸運だったかを教えてくれる。

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